2016-09-26 23:35

米独・冷凍チキン戦争と日本車の進出

戦後の日本は米国と貿易摩擦を繰り返し、
常に横暴な米国に負けて非道な目にあっていた・・・と思っている人は少数だち思うが、
一部の左翼と、保守派といわれる人達はそう思っているらしい。
実際はどうだったのか?
2015年の米国内の自動車販売台数は1747万台であったが、この中で米国ブランドは795万台と45%。
(GMとフォードと、今やフィアット傘下の旧クライスラーと、日本メディア御用達のテスラの合計)
これに対して日本ブランド車は657万台と38%である。
米国車は台数は多いが、その70%は田舎の自家用車と言われるピュクアップ・トラックを含むライトトラック。
日本ブランド車もライトトラックを売ってますけど46%程度と半分以下。
そして、欧州車は156万台で9%。
これはドイツ、英国、フランスなど全欧州車の合計。ライトトラックは無いのよ。
結果が全てということなら日本自動車メーカーは米国市場で成功している。
657万台といえば、日本国内の自動車販売台数・・500万台より多い。
今年は中国市場も、日本市場での日本車販売台数を超えそうである。

さて、米国における欧州車の苦戦は1960年台の米独「冷凍チキン戦争」から始まった。
最初にドイツが米国産の冷凍チキンに高い関税を掛けたので、
米国は報復措置として、ドイツ産の様々な商品商品に報復関税を掛けた。
その中に小型トラックが入っており25%の関税を課した。
これは1960年代の初頭の話である。
この結果、特にVWの小型ピックアップトラックの輸入が制限されたが、
同様に日本製のピックアップトラックも影響を受けた。条件は全く同じ。
これだけの高関税では輸出は無理で、日本もドイツも米国に現地生産工場を設立。
でも、日本は成功したけどVWは失敗して1970年代には撤退。
このような背景があって1980年代以降は米国市場の競争は日米対決となったのだが、
最初は日本側が輸出を自主規制。いつまで続く自主規制・・・というぐらい長く自主規制をやったおかげで、
丈夫なのが取りえもピックアップメーカーであった日本車が、いつの間にやらインテリ好みのスペシャリティカーのメーカーにイメージ転換。需要より供給が少ないとプレミアム価格となり価格が上昇するのです。
するとピックアップを報復関税で排除されたドイツ車の残された分野である乗用車市場で激突したが「良きライバルである」ということで。本年の8月までの累計を見ても、良きライバル具合が伺える。

2016 1-8累計
Toyota Motor Sales U.S.A. Inc. 1,625,158
American Honda Motor Co. Inc. 1,094,725
Nissan North America Inc. 1,055,227
Volkswagen Group of America Inc.  343,636
BMW of North America Inc.  240,225
Daimler AG       245,329

日米構造協議以降のドンパチは、米国政治家のパフォーマンスということではなかったのか?
スポンサーサイト
  1. 米国
  2. TB(0)
  3. CM(4)

コメント

 貿易摩擦で、横暴な米国に我が国は非道な目に遭っていたと思ってました。

 あの時は、日本車を叩き壊されたり、スーパー301条を施行されたり、日米構造協議であれこれ要求されていましたよね。あれがパフォーマンスだとすると、米国の議員さんたちは芸達者でしたね。

 そうするとドイツは同じ条件で商売をしたのに米国でのシェアが取れなかったことを、まさかと思いますがいつか見ておれといまだに我が国に闘志を燃やしているのでしょうか?しつこいですね。
  1. 2016-09-29 18:15
  2. URL
  3. 都民です。 #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

>  貿易摩擦で、横暴な米国に我が国は非道な目に遭っていたと思ってました。
>
>  あの時は、日本車を叩き壊されたり、スーパー301条を施行されたり、日米構造協議であれこれ要求されていましたよね。あれがパフォーマンスだとすると、米国の議員さんたちは芸達者でしたね。
>
>  そうするとドイツは同じ条件で商売をしたのに米国でのシェアが取れなかったことを、まさかと思いますがいつか見ておれといまだに我が国に闘志を燃やしているのでしょうか?しつこいですね。

1970年のマスキー法以降は排気ガス規制、CAFE規制以降は省燃費がテーマになると、
日本車が優位であって、大型にしてガソリンがぶ飲みの米国車は、米国市場では苦戦してしまうわけです。
それで「我々が排気が綺麗で燃費の良い車を開発するからちょっと待って欲しい」というので、
日本はえんえんと対米輸出台数を自主規制・・・増やさぬようにしていたのです。
1980年ごろですかね「まだやるの」と毎年、思ってましたが、
待てど暮らせど排気が綺麗で燃費の良い車は出来ませんで、
その結果「ええん、造れないよう」と日本車を叩き壊す演技をするしかなかったのです。
自由貿易を標榜している手前、日本から良い車を持ってくるな・・・とは死んでも新でも言えません。
そこで、苦肉の策で考え出したのが「日本市場が閉鎖的だから米国車が売れない」という説。
これも確かに時間稼ぎにはなりましたが、
MOSS採取報告では日本の主張の多くは通っているので、日本の新聞記者は記事には致しません。

ドイツは米国市場では成功しなかったけど、中国市場では成功しているので良いのではないでしょうか。




  1. 2016-09-29 23:09
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

旦那あ~~また御冗談を…

ドイツで良きライバル…
まあ、定義の問題でしょうか。

あそこで徹底的な敗北を喫したことが、おそらくはVW問題の核心でしょうに…
ドイツ人は自動車は自分たちの発明品だと思ってるはずです。
それを黄色いサルどもにズタズタにされた~~というのが連中の本心でしょう。

連中はVW問題とドイツ銀行の破綻で世界と抱き合い心中しようというんでしょうか。
迷惑な話です。
  1. 2016-09-30 23:21
  2. URL
  3. kazk #cPv2SIBE
  4. 編集

Re: 旦那あ~~また御冗談を…

> ドイツで良きライバル…
> まあ、定義の問題でしょうか。
>
> あそこで徹底的な敗北を喫したことが、おそらくはVW問題の核心でしょうに…
> ドイツ人は自動車は自分たちの発明品だと思ってるはずです。
> それを黄色いサルどもにズタズタにされた~~というのが連中の本心でしょう。
>
> 連中はVW問題とドイツ銀行の破綻で世界と抱き合い心中しようというんでしょうか。
> 迷惑な話です。

しかし、ドイツ銀行どうなってるのでしょうか。
9月15日にアメリカ司法省がドイツ銀行に対して総額140億ドルの和解金支払いを要求。

ほええええ。なんだべさ。

アメリカ司法省によるとリーマンショックの直前である2005~2007年に
ドイツ銀行は米国内でサブプライム層の投資家に不動産担保証券を大量に販売。
これがサブプライムローン市場における金融過熱を煽った判断し莫大な罰金の支払いを命じている。

これはえらいことですよ。

しかし、和解金というなら、前から交渉してきたのでしょう。
リーマンの裏にドイツ銀行の暗躍があったという証拠は掴まれたということでしょうか?

一方で、リーマンで日米の自動車業界が壊滅的な影響で沈んでいた時に、
中国の自動車生産だけが奇跡の成長で、その影にはドイツありなんですけど・・。
  1. 2016-10-01 16:40
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する