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2016-09-03 15:23

寄合

認知症のディ・サービスを行なっている社会福祉法人に、時々、手伝いに行っている。
もう、5年になるが、最初の手伝いに行った時、ノートに氏名と訪問日、訪問時間を書くように言われた。
この時「無料奉仕で手伝いに来ている人がこんなに多いんだ」と驚いた。
世の中、捨てたものではありません。
近所の奥さんの名前もありました。
この人はパートで働いている普通のオバサンなんですけど、時間が空けば来ているようです。
でも、本人は何も言いませんから、この時、初めて知りました。

さて、認知症というのは、単なる物覚えが悪くなった老人ではなく、
忘れたことも、忘れてしまうのです。

パターンとしては・・・・
「あんた、約束に日に来なかったね」
「ああ、そうだった、御免ね。忘れてたわ」

これが普通の老人。

「あんた、約束に日に来なかったね」
「そんな約束してないわよ」
「したわよ」
「してない、なんで私に嘘を付くのよ」
・・・・これが認知症。

ですから認知症の人は周囲(家族)と衝突しやすく、ストレスが多いのです。
放浪癖も、周囲・特に家族からの孤立感から来るのではないかと思います。
「皆、私に嘘を付く、私が邪魔なんだわ」と家を出る。
ですので、第三者の立場で話をするボランティアがとても有効であり、心のケアにもなるのです。

私の話し相手は、だいたい80代の中盤以降です。
昭和6年生まれ前後です。
この方の多くはt地方から東京に出てきているのです。
若い頃の話は、地域共同体・・・村の寄合の話です。

地域共同体においての決め事は全て「寄合」にて決めるのが日本の流儀。
そして寄合は全員出席して、合議の上で決めるのが流儀。

・・・・まあ、以下のような話になる。
「本当に全員、出席するのですか?」
「うんだ、休むものは居ない・・・というより、ありえない」
「全員というのは家族も含めて全員?」
「そうです、まあ病人とかは別ですけど・」
「すると、村の家は皆、留守にならないですか」
「そうです。昔は村に悪いこと人間は居ないというのが前提」
「そうすると何か犯罪があれば、出席しなかった人間が疑われるのでは」
「そういう疑いを掛けられないように、全員が出席するんです」

こうした、日本古来の直接民主主義が戦後は「日本の因習」として非難され、
自由の個人主義を求めて都市へ人口が集中したのです。
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村で取り決めを行なう場合には、みんなの納得のいくまで何日でも話し合う。
はじめに一同があつまって区長からの話を聞くと、
それぞれの地域組でいろいろに話し合って区長のところへその結論を持っていく。
もし折り合いがつかねば自分のグループへ戻ってはなしあう。
用事のあるものは家へ帰ることもある。
ただ区長・総代はきき役・まとめ役としてそこにいなければならない。
とにかくこうして二日も協議がつづけられている。
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宮本常一著 「忘れられた日本人」より
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コメント

宮本常一著 「忘れられた日本人」には様々なエピソードが語られます。忘れられないのは「土佐源氏」です。有体に言えば牛飼いの男が商いの帰りに後家さんを「ころがす」不道徳な逸話ですが、これが涙ぐみそうな哀しく切ない物語です。都会では、現代では成り立たない「美質」!
  1. 2016-09-10 09:23
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  3. 相模 #-
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