2016-01-21 17:00

日本の輸出の仕組み

業界人では常識の話も、一般に知られてない場合もあるので、念のため分かりやすく書くと・・・

こういう話しあるでしょう。
某国で育てたウナギ、某国産として売るより国産として売った方が高く売れる。
そこで、国内のウナギの養殖池に放して泳がせる。

ウナギ曰く。
「いや、日本の水は美味しい。泳いでいても、身が洗われるようだ」
養殖池の番人
「餌も食ってくれ」
ウナギ
「旨い、日本の餌は旨いぞ~」
養殖池の番人
「お前は日本の食べ物を食べてしまったな・・・もう。お前は日本のウナギである。某国に帰ることはできない」
ウナギ
「いやじゃ、帰る」
養殖池の番人
「日本産のウナギとして高級な鰻丼になるのだ」

・・・・..ということで、ちょっと泳がせただけで、日本産に変身するのである。

こういう話は水産業とか食品の世界だけではない。
工業でもあるのだ。

例えば鉄である。
某国は建設用の鉄のレベルなら作れるが自動車用や白物家電用にはちょっとムリと言っても・・・。
「それでも、某国は自動車や家電を作ってるじゃないか・・お前は嘘つきだ」と言われてしまう。
では、どうなっているのか?
素材産業は最初に作るものがノウハウの固まりなのである。
ノウハウが無いと不純物過多の役立たずか、「なまくら」鉄になってしまう。
そこで、鉄鉱石からつくる最初の鉄を半製品の形で某国に輸出する。

日本の鉄曰く。
「いや、この国の水は酷い。空気も悪くて錆びそうだ」
半製品加工業者
「餌も食ってくれ」
日本の鉄
「まずい、この国の餌は酷いぞ~」
半製品加工業者
「お前は、この工場に入ってしまったな・・・もう。お前はわが国が生産した鉄ある。日本に帰ることはできない」
日本の鉄
「いやじゃ、帰る」
半製品加工業者
「偉大なるわが国の生産した鉄として、外資との合弁の自動車メーカー、電機メーカーの工場に行くのだ」
日本の鉄
「ちがうううう。私は日本の鉄じゃあ・・・・」

・・・・これは、某国だけではなく米国でも、その他の国でも同様である。
半製品として安く輸出し、この半製品を加工する業者に、有料で技術供与して、市場ニーズにマッチした水準にして納品するのをサポートする。

一例とし「鉄」を出したが、他の輸出品・・・素材と資本財・・・はほぼ同様である。
技術供与しても枝葉の部分だけ。
一番、肝心な部分のノウハウは、守られているのである。

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コメント

>お前は日本の食べ物を食べてしまったな・・・もう。お前は日本のウナギである。某国に帰ることはできない

 オルフェウスの伝説を思い出しました。

 ここは是非、オペラ「オルフェオ」の動画を貼るべきでは?

 L' ORFEO: Favola in Musica (Claudio Monteverdi) - Representación de Jordi Savall
 https://www.youtube.com/watch?v=0mD16EVxNOM
  1. 2016-01-22 12:14
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  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> >お前は日本の食べ物を食べてしまったな・・・もう。お前は日本のウナギである。某国に帰ることはできない
>
>  オルフェウスの伝説を思い出しました。
>
>  ここは是非、オペラ「オルフェオ」の動画を貼るべきでは?
>
>  L' ORFEO: Favola in Musica (Claudio Monteverdi) - Representación de Jordi Savall
>  https://www.youtube.com/watch?v=0mD16EVxNOM

これは、日本最初の「見たな~」でもある、黄泉の国からのイザナギのイザナミ奪回作戦にも出てきますね。
ワタシハ、この国の食べ物を食べてしまいました。
貴方が来るのは遅すぎます。

しかし、モンティヴェルディのオペラは素晴らしい。
  1. 2016-01-23 10:47
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

戦前の鉄鋼生産を思い出しました。

小学校5年生のとき新日鉄の君津製鉄所が完成し、その関係で社会科で鉄について相当深く勉強させられました。その時に世界の鉄鉱石の標本を持ってきて見せられた覚えがあります。
支那のアンシャン、ダイヤ、スゥエーデンのキルナ、オーストラリア、ブラジルなどの他にインドのゴアがありました。キルナ、ダイヤ、ゴアといった地名はその時に覚えましたので印象的でした。ただ不思議なのはダイヤやゴアの標本があったかでした。30年以上経った後、戦前の日本の統計を見て、ようやく分かりました。

戦前の日本の鉄鉱石の多くの輸入元が支那のダイヤ鉱山であり、インドからタタ鉄として銑鉄の大量輸入をしていたのですよね。日本はこの銑鉄に米国からのスクラップスチールを入れ込んで平炉法で鋼を作っていたわけです。

インド生まれだが日本産じゃというわけです。

今の統計を見ると支那は銑鉄と半製品のの輸入国です。正直統計を一番最初に見た時には目を疑いましたが何の事はない高度技術が必要な製品は自製が出来ないのですよね、特アの連中。立場は根本的に変わったのだなあと思ったものです。

悲しい話ですが技術屋さんに聞いたところでは戦時中に作られた軍艦の鉄の品質は戦前より確実に落ちていたはずだというのです。空母大鳳や信濃が簡単に沈んだのはその原因もあるのだという話を聞いて唸ったものでした。

戦後に至っても東京タワーが作られた時、その鉄はかなりの部分米国のM4シャーマン戦車の再生品だということを以前知りました。あれは基本構造が鋲接であり技術的には褒められたものではありません。1960年位まで日本の技術なんてそんなものだったんです。

結局一番最初の製品こそがノウハウの塊、それこそが今の状況を象徴してるでしょう。
宝山も浦項も当時最新式の設備をもらったはずです。それでも同じものを作れない、挙げ句の果てはパクる、というのは根本的にどこか可怪しい連中なんでしょうか。

  1. 2016-01-24 16:51
  2. URL
  3. kazk #cPv2SIBE
  4. 編集

Re: 戦前の鉄鋼生産を思い出しました。

> 小学校5年生のとき新日鉄の君津製鉄所が完成し、その関係で社会科で鉄について相当深く勉強させられました。その時に世界の鉄鉱石の標本を持ってきて見せられた覚えがあります。
> 支那のアンシャン、ダイヤ、スゥエーデンのキルナ、オーストラリア、ブラジルなどの他にインドのゴアがありました。キルナ、ダイヤ、ゴアといった地名はその時に覚えましたので印象的でした。ただ不思議なのはダイヤやゴアの標本があったかでした。30年以上経った後、戦前の日本の統計を見て、ようやく分かりました。
>
> 戦前の日本の鉄鉱石の多くの輸入元が支那のダイヤ鉱山であり、インドからタタ鉄として銑鉄の大量輸入をしていたのですよね。日本はこの銑鉄に米国からのスクラップスチールを入れ込んで平炉法で鋼を作っていたわけです。
>
> インド生まれだが日本産じゃというわけです。
>
> 今の統計を見ると支那は銑鉄と半製品のの輸入国です。正直統計を一番最初に見た時には目を疑いましたが何の事はない高度技術が必要な製品は自製が出来ないのですよね、特アの連中。立場は根本的に変わったのだなあと思ったものです。
>
> 悲しい話ですが技術屋さんに聞いたところでは戦時中に作られた軍艦の鉄の品質は戦前より確実に落ちていたはずだというのです。空母大鳳や信濃が簡単に沈んだのはその原因もあるのだという話を聞いて唸ったものでした。
>
> 戦後に至っても東京タワーが作られた時、その鉄はかなりの部分米国のM4シャーマン戦車の再生品だということを以前知りました。あれは基本構造が鋲接であり技術的には褒められたものではありません。1960年位まで日本の技術なんてそんなものだったんです。
>
> 結局一番最初の製品こそがノウハウの塊、それこそが今の状況を象徴してるでしょう。
> 宝山も浦項も当時最新式の設備をもらったはずです。それでも同じものを作れない、挙げ句の果てはパクる、というのは根本的にどこか可怪しい連中なんでしょうか。

中国だけではなく、米国もUSスチールのでは、もはや駄目みたいでして、日本から半製品で輸出して、日本資本の入っていない純粋米国企業に技術供与して加工してから自動車工場などに入れているようです。
純粋米国企業にすることで米国産の鉄を現地調達したことになりますから。
最終工程を技術供与し貿易相手国の雇用に貢献しているわけです。

日本は素材産業と部品産業が凄いのです。
特に2000年以降になり凄くなった・・・と技術者建ちは言いますが、
NHKや日本経済新聞が、日本はもう駄目、中国に抜かれる、韓国を見習えと騒いでいた頃です。
彼らは、日本が出る杭にならないよう煙幕を張ったのか?単なる馬鹿だったのか?どちらでしょうねえ?
  1. 2016-01-24 23:15
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

そういえば・・・

 そういえば、江戸時代も日本は、銅をシナにたくさん輸出していたそうですね。そして銅銭を輸入だったとか。銀も大量にヨーロッパに行ってましたね。卑弥呼の時代にも朝鮮半島の鉄鉱石を採ってたようですし。凄いです。
  1. 2016-01-25 13:47
  2. URL
  3. Cherry Blossoms #-
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