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2015-11-10 18:08

町内の古老の呟き

町内に鉄鋼業界のOBが住んでいるのだが、今日も茶飲み話にやってきた。
そこで、気になっていた話を聞いてみた。
「あのう、中国は本当に日本の8倍も鉄を生産しているのでしょうか?」
「生産しているよ」
「世界第2位の日本の8倍というのが、どうも信じられないのですが・・なんで?」
「後先を考えずに製鉄所をどんどん作ってしまうのですから・・・そこまでやるか?という感じ。国営企業ですから政府がやると決断したらやるのでしょう。鉄を作ってから何に使えるかを考える・・・そしたらマンションとかビルを狂ったように作ることになったのですよ」
「今は鉄が余ってしまって、日本にも安く入ってきているようですね」
「トンで3万5000円ですから、大根より安いわ」
「ええと、1トンは1000kgですから、キロ35円ですか・・大根どころか、これ以上安い物ないんとちゃいますか・・日本製はいくらなんでしょ」
「今は一番、安いザラ物で5万円程度でしょ」
「価格競争で負けますね」
「大迷惑です」
「いつごろから、こうなったんです}
「北京オリンピックの前はけっこうな高値で、日本からも輸出していた。トン15万円ぐらいかな」
「3分の1ですか、これはきつい」
「でも、中国製の安い鉄が入ってきても、あまり使い道がないのです」
「何に使われているのですか」
「工事現場でダンプとか重機が入る場所に、鉄板を敷いていることあるでしょう。あの鉄板が中国製です」
「ほえええ・・・他には??」
「鉄筋コンクリートの鉄筋の部分に採用が増えているんじゃないかな、建築用はたわむ必要ないんですから不純物の多い鉄でも使えます」
「吊橋のワイヤーのように、たわむものはダメですか」
「ダメですなあ」
「自動車に使うハイテンションなどは?」
「無理でしょう。ボディに曲面が無い自動車で、かつ重量を気にしないのでであれば可能かも知れないが?」
「家電とかには」
「これも曲面があるからキツイかと」
「・・・そうなると、日本の8倍の生産量があっても、使えるのは建設用のみではないですか」
「だから、猛烈な勢いで、各地のゴーストタウンが出来たのです」
「今後はどうなるんでしょうか」
「えらいことになりますよ」
「技術の進歩は?」
「我々は1970年代に韓国に教え、1980年代に中国に教えました。今や中国は世界の鉄の半分を生産し、日本経済新聞の報道によると自動車用ハイテンションでも日本企業は負けてしまうということですから、お手並みを拝見するしかないでしょう。現場レベルの感覚では当分無理だろうが、最近は永遠に無理かも?に変わってきました」
-----------------------------
最近、色々な人に意見を聞いているのだが、現場で仕事をしてきた人間ほど「中国はえらいことになる」と呟く傾向がある。

ご参考  日経ビジネスの2010年の記事の一部です

ヘルメットイッキはやめたけどまだまだ強いニッポンの鉄
2010年11月4日(木)フェルディナント・ヤマグチ

「生産量がどんどん増えてきて、いつの間にか日本を抜き去ってしまいました。私はそのうち技術の面でも抜かれてしまうのでは……と危惧しているのです。最近はクルマに関する記事を書いているのですが、そのうち自動車用鋼板も中国メーカーに取られてしまう……。こんなことにならないでしょうか?」
「ないですね。10年早い」
「10年……ですか?」
「そう、10年。彼らが日本の最先端の鋼板に追いつくには最低でもまだ10年はかかると思いますよ」
「そんなにかかるでしょうか。何しろ向こうは国を挙げてやっていますからね、彼らが本気になったら、5年、いや3年くらいでキャッチアップされてしまうのではありませんか?」
「そう思うのなら、一度ウチの製鉄所に遊びにいらっしゃい。生産設備を見ながらエンジニアと話をしてもらえば納得できると思いますよ」
「えぇ!そりゃ凄い。面白そうだ。是非お願いします!」

こうして実現したのが今回のインタビューです。世界最大級の製鉄工場である新日鉄の君津製鉄所を訪ね、企業秘密がてんこ盛りの研究所と、物理的にマジで暑い工場で(何しろ目の前を1000℃を超える鉄のカタマリが凄い勢いで流れていくのです)、熱いエンジニアからお話をうかがいました。
*   *   *
F:お忙しい中お時間を頂きまして恐縮です。今回は自動車向けに作られる“ハイテン材”を中心にお話をうかがいたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
M、FU、Sの3人:こちらこそよろしくお願いします。
F:のっけから失礼なことをうかがいます。新日鉄の自動車向けハイテン材は“今のところ”世界一の最高級品。しかし韓国や中国の技術的な進歩にも目を見張るものがあります。そう遠くない将来、彼らに追いつかれてしまうのではないでしょうか。玉井さんに同じ質問をしたところ、“10年早い”とおっしゃっていたのですが。

M:そうですか、玉井は10年と言っていましたか……。
F:はい。私は少し楽観的に過ぎないか、と思って聞いていました。
M:いや、逆ですよ。むしろ玉井の意見は悲観的です。彼らは15年たっても我々には追いつくことはできません。
F:ははあ……自信満々ですね。
M:もちろん根拠があるから言っているのですよ。鉄を作るのはノウハウの塊です。そう簡単にマネできるものではありません。
F:世界で生産される粗鋼のうち、既に半分以上は中国産であるわけですが。
M:その中で自動車用に使える高級な鉄をいかほど作っているかというと、まだまだ少ないのが現状です。ある程度作れるのは、上海宝山鋼鉄なのですが、あそこだってまだまだ。実はあの製鉄所は当社が作ったようなものなんですよ。鄧小平さんが来日されたときにウチを見学されて、「ぜひ我が国にも同じものが欲しい」と仰ったから実現したプロジェクトなのです。
F:鄧小平国家主席の工場見学……山崎豊子さんの「大地の子」に出てくる話ですね。
S:そうです、そうです。1978年。日中国交正常化が72年ですから、その6年後ですね。さっきヤマグチさんにご覧頂いた圧延工程のラインには急な階段しかなくて、鄧小平さんは足が弱かったので、急きょなだらかな階段をこしらえて……(笑)。今でもその階段は残っているんですけれど、我々はそれを“鄧小平階段”って呼んでいます(笑)。
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  1. 中国
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コメント

貴重な話、有難うございます

私も中国の鉄鋼は心配して色々書いたのですが、現場の生の声は貴重です。
良い話、有難うございます。

そして中国は作りすぎの恐ろしさがまだ分かっていない。
これだけ無駄な鉄を作りすぎると消化するのに何十年もかかる。不況は深刻になると見ています。
大崩壊が近づいていますね。
  1. 2015-11-10 19:50
  2. URL
  3. 短足おじさん二世 #-
  4. 編集

Re: 貴重な話、有難うございます

> 私も中国の鉄鋼は心配して色々書いたのですが、現場の生の声は貴重です。
> 良い話、有難うございます。
>
> そして中国は作りすぎの恐ろしさがまだ分かっていない。
> これだけ無駄な鉄を作りすぎると消化するのに何十年もかかる。不況は深刻になると見ています。
> 大崩壊が近づいていますね。

作りすぎた鉄は、延べ棒の状態で保存していると思うと。表面は錆びるが腐るわけじゃないので・・・既に相当在庫が溜まっているかもしれません。本当にここまで○○とは思わなかった。独裁政権は暴走するからご用心です。
さらに鉄と石炭を中国に売っていた資源国の経済もえらいことになるでしょう。


  1. 2015-11-10 21:46
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

>後先を考えずに製鉄所をどんどん作ってしまうのですから・・・そこまでやるか?という感じ。国営企業ですから政府がやると決断したらやるのでしょう。鉄を作ってから何に使えるかを考える・・・そしたらマンションとかビルを狂ったように作ることになったのですよ

 大躍進政策の土法炉と同じじゃないですか?
 
 あれも毛沢東が「鉄鋼生産でイギリスを追い越す」と言ったので始まったのです。 でも当時の中国には鉄鋼の需要など微々たるものだったのに。
  1. 2015-11-11 17:39
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> >後先を考えずに製鉄所をどんどん作ってしまうのですから・・・そこまでやるか?という感じ。国営企業ですから政府がやると決断したらやるのでしょう。鉄を作ってから何に使えるかを考える・・・そしたらマンションとかビルを狂ったように作ることになったのですよ
>
>  大躍進政策の土法炉と同じじゃないですか?
>  
>  あれも毛沢東が「鉄鋼生産でイギリスを追い越す」と言ったので始まったのです。 でも当時の中国には鉄鋼の需要など微々たるものだったのに。

私が最後に北京に行ったのはオリンピックの年でしたが、彼らは本当に自信満々でしたね。
台湾は必ず併合すると言ってたし、日本とは日清戦争で負けた屈辱を必ず晴らすと言ってました。
連中が狂ったように製鉄所を作ったのは、その後です。
独裁政権は権力者への反対意見が許されないので暴走するし、誰もそれを止められない。
極めて危険な政治システムなのです。

  1. 2015-11-11 21:06
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

支那の鉄鋼生産は

本当に正しいのかは検証の必要があると思ってます。

確かに8億トン分の生産設備があり、8億トンの生産が行われてもおかしくないだけの原材料の輸入等はあるのでしょう。でもそれが全てまともな生産となってるのでしょうか。
例えばこれ
http://jp.wsj.com/layout/set/article/content/view/full/241840

やや古いものですが、結局鉄鋼生産の量は最後は自己申告のようです。だから原材料の在庫が積み上がってる可能性もあるし、あと歩留まりが結構悪いんじゃないか、とも思います。あとどれだけ売れたかは別問題ですから製品在庫が積み上がってる可能性もあるんじゃないかと思ってます。

連中の製鉄所のうち世界的に競争力があるのはそう多くはないはずです。新日鉄が君津の製鉄所を作るのは相当に苦労していました。ところが統計数字を見ると、そういう大製鉄所を年にいくつも新規稼働させてるという計算です。鉄は作れるんでしょうがどんなものができてるのか検討もつきません。

小生の知り合いに、バブル盛んなりし頃、東欧からの鉄材輸入をしてるという御仁がいました。そんなもの何に使うんだ?と聞いたところまさに工事現場の鉄板だと言われました。国内製鉄所のものは高級品に特化してるうえ、高くてダメだから安い東欧製を使えば商売になるんだ、ということでした。30年近い前、ソ連邦崩壊直前だったと思います。

新日鉄が支那に協力して宝山製鉄所を作った時、当初は支那の原材料を使って鉄を作るべきだから既存の設備を改善し、近代化を図ったものにしようといったといいます。かつて、八幡は支那の鉄鉱石を使ってましたからね。ところが支那人は君津と同じものを作ってくれと言って宝山が出来た経緯があります。君津は豪州産の鉄鉱石に特化してるから支那にとっては決して手放しで喜べるものではないはずだったんですがね。

その後、連中がどこまで技術を納めたかは知りませんが、早々いいものが出来るはずがありません。少なくとも人の手当がまず無理でしょう。だからどうしてもこの数字が統計上のものでしか無いだろうという疑惑がつきないのです。

旧ソ連邦が最大のGDPを有していたのは1985年と言われます。この時が日本のGDPとほぼ同じだったといいます。この時の鉄鋼生産量は我が国の1.5倍でした。支那のGDPが果たして本当はどのくらいか知りませんが、仮に2倍としても、この比率で考えて3倍強だと思います。 ソ連邦のGDPは相当に重工業に傾斜したものだったはずです。それからの類比を考えてみているのです。

聞く所によると現在設備の半分は余剰といいますが、本当に作ってるのか疑問が拭えません。
  1. 2015-11-12 18:44
  2. URL
  3. kazk #cPv2SIBE
  4. 編集

Re: 支那の鉄鋼生産は

> 本当に正しいのかは検証の必要があると思ってます。
>
> 確かに8億トン分の生産設備があり、8億トンの生産が行われてもおかしくないだけの原材料の輸入等はあるのでしょう。でもそれが全てまともな生産となってるのでしょうか。
> 例えばこれ
> http://jp.wsj.com/layout/set/article/content/view/full/241840
>
> やや古いものですが、結局鉄鋼生産の量は最後は自己申告のようです。だから原材料の在庫が積み上がってる可能性もあるし、あと歩留まりが結構悪いんじゃないか、とも思います。あとどれだけ売れたかは別問題ですから製品在庫が積み上がってる可能性もあるんじゃないかと思ってます。

町内の鉄鋼屋に聞くと鉄鉱石もコークスも燃えやすいように加工して炉に入れるので、原材料のまま置いておくと雨に濡れ駄目になるそうです。
だから、売れなくても鉄にしているらしい。延べ棒の状態の半製品にして保管し、注文が来たら仕上げして出荷するとのこと。恐らく半製品が山のように積み重なっているだろうと言ってました。

>
> 連中の製鉄所のうち世界的に競争力があるのはそう多くはないはずです。新日鉄が君津の製鉄所を作るのは相当に苦労していました。ところが統計数字を見ると、そういう大製鉄所を年にいくつも新規稼働させてるという計算です。鉄は作れるんでしょうがどんなものができてるのか検討もつきません。
>
> 小生の知り合いに、バブル盛んなりし頃、東欧からの鉄材輸入をしてるという御仁がいました。そんなもの何に使うんだ?と聞いたところまさに工事現場の鉄板だと言われました。国内製鉄所のものは高級品に特化してるうえ、高くてダメだから安い東欧製を使えば商売になるんだ、ということでした。30年近い前、ソ連邦崩壊直前だったと思います。
>
> 新日鉄が支那に協力して宝山製鉄所を作った時、当初は支那の原材料を使って鉄を作るべきだから既存の設備を改善し、近代化を図ったものにしようといったといいます。かつて、八幡は支那の鉄鉱石を使ってましたからね。ところが支那人は君津と同じものを作ってくれと言って宝山が出来た経緯があります。君津は豪州産の鉄鉱石に特化してるから支那にとっては決して手放しで喜べるものではないはずだったんですがね。
>
> その後、連中がどこまで技術を納めたかは知りませんが、早々いいものが出来るはずがありません。少なくとも人の手当がまず無理でしょう。だからどうしてもこの数字が統計上のものでしか無いだろうという疑惑がつきないのです。
>
> 旧ソ連邦が最大のGDPを有していたのは1985年と言われます。この時が日本のGDPとほぼ同じだったといいます。この時の鉄鋼生産量は我が国の1.5倍でした。支那のGDPが果たして本当はどのくらいか知りませんが、仮に2倍としても、この比率で考えて3倍強だと思います。 ソ連邦のGDPは相当に重工業に傾斜したものだったはずです。それからの類比を考えてみているのです。
>
> 聞く所によると現在設備の半分は余剰といいますが、本当に作ってるのか疑問が拭えません。

工事現場の鉄板のようなものと、中国での建材ぐらいにしか使えない鉄ですから、売り先も少ないでしょう。
鉄道のレールは作れるようです。満州鉄道時代に日本が満州で作っていたのを、工場ごと置いてきたからです。

一方、アルミは日本製の工作機械を使えば加工できるので、こっちは大丈夫のようです。
  1. 2015-11-16 01:41
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

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