2014-06-15 23:33

空想が現実で、科学が空想であった

協同組合を語らずして中小企業は語れないのであるが、日本の中小企業論には協同組合の話が完璧に、おそらく意図的に抜け落ちている。多くの中小企業が協同組合に参加しており、融資も信用金庫や信用組合から受けている。
当社も事業協同組合に参加しており、また、信用金庫に出資して、そこから融資を受けている。
日本の雇用者の40%程度は協同組合の加盟会社の従業員及び経営者である。

日本人である私は「協同組合の起源は欧州である」とは言いたくない。
戦国時代の楽市・楽座、あるい二宮尊徳、安藤昌益など日本には協同組合の思想と萌芽というものが実に多い。
しかし、それは置いといて欧州の話をすると、創始者はサン・シモン、ロバート・オーエンあたりである。
この2人の名前は、マルクス主義の入門書であるエンゲルスの「空想より科学へ」の中で、空想的社会主義として批判されている。その批判があまりに強烈で、サン・シモン、ロバート・オーエンについては、何をした人なのかは調べてないのに、単なる空想家であると思い込まれている。
しかし、エンゲルスさんよ。
あんたが科学と大法螺を吹いた階級闘争とかプロレタリア独裁はソビエトの崩壊で、科学ではなくて単なる誇大妄想であったことが証明されたではないか。科学の名前で何と多くの人達が虐殺されたことか?
一方でロバート・オーエンは空想家ではなく経営者です。
資本主義の初期には資本家及び経営者は総ブラック企業で大人の長期間労働は当たり前で子供まで働かせる状態。
こうした中でオーエンは中小企業が協力して大企業に対抗する協同組合を組織、従業員の労働環境を改善、学校を作り子供に教育を行い人材を育成したのである。
最初から中小企業対策としての協同組合なのだから、大企業の勝ち組代表の民間議員はなんとしても潰したい。
そこで現在、農協苛めに熱中しているわけである。
ロバート・オーエンの協同組合と、労働組合は似ているようでまるで違うのである。
労働組合は資本家と労働者の闘争という階級闘争史観が背景にある。
連合の会長が美しい目をしていても、騙されてはいけないのですよ青山はん。
協同組合は従業員と経営者が一緒に考え問題を解決するのが基本。
だから空想的と言われたわけだが、国際協同組合同盟の傘下組合(全国組織249組合)の従業員だけでも現在10億人を超えている。
全国組織を持たない非加盟組合を加えたらさらに大きな勢力である。
なお、日本の事業協同組合は、国際協同組合同盟には参加してないというのが私の理解である。
戦前に脱会してから戻っていないはず。・・・・というのは会費の分担金を請求されていないので。
農協と生協は加盟しているのは事実。
いずれにしても、エンゲルスは「協同組合は空想」と大法螺吹いたが、空想ではなく現実なのです。

<追記>
生活協同組合も協同組合の一種であるが、その性格上、ここはやや異色。
事業協同組合も農業協同組合も仕事に直結しているので、本部にお任せということはまずない。
それに潰れたら自分達の資産も吹っ飛ぶので、実に組合員の発言力が強い。
ところが現在の生協は、出資金など1000円程度だし、組合員数はやたら多いし、潰れても近くのスーパーで買えば良いというわけですから、あまり熱心な組合員は居ない。そこで本部主導になりやすい。
本部に変な思想を持ってるのが多くなると、ちょっと変というのが出てくるが、たいてい小規模生協。
生協は組合により様々なので、選んで加盟すれば良いのです。










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コメント

昔の公民の授業でのことです。

当時の風潮でしたが社会主義について結構親和的な授業でしてこんなことを聞いたことがあります。サンシモンは貴族でありオーエンはアメリカでユートピア的な協同組合村を作ったが失敗した、と言われて、それに対してフリードリッヒ・エンゲルスは企業家であり現実をよく知っていたから科学的社会主義というものに到達したのだと。

マルクスの著書についての解説と、エンゲルスは企業家であった、ということに対してエンゲルスの向上で働いていた労働者は幸福だったのだろうかとか銭があったんだったら何故にマルクスはあんなに生活の苦労をしたんだろうとか考え込んだものです。

オーエンとは見てる世界が違ったんですね。当時の教師は協同組合なんてものの説明はしてくれませんでしたし、労働組合については詳細に解説してくれましたが農協あたりも通り一遍の説明でした。

でもオーエンのような人々が働いて工場法の制定や実際の労働者の生活向上に役立ったのでしょう。欧州日はマルクス主義と違う社会主義があるのだとは知っていましたし、フェビアン協会などというものも歴史で勉強しましたが正直ここまで大きいとは知りませんでした。学生時代、ドイの会社法で従業員代表を監査役会に入れるなどという労働者の経営参加の方向は明白にあることをしりましたが、この辺りにも影響はあったんだろうと思います。

とか何とかいいながら今年に4月から働いてる会社が事業協同組合の傘下で仕事を受けて組合名義で仕事をやることになりました。まあ実態は普通の場合とそんなに違いませんが協力会社との関係が落ち着いているのでまあ、楽といえば楽でしょうか。

ただ左巻きの連中には協同組合というものが、戦前国策協力ということで色々あったことを問題にする輩がいるようです。どうにも困ったものです。社会大衆党などは陸軍のシンパだったのだが…

あと何も知らない人々は組合というと、労働組合と農協あと生協くらいしか知りませんのでどうも左巻きの集団か、やたら保守的な団体といった観念があるような気がしてなりません。
  1. 2014-06-17 11:46
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  3. kazk #-
  4. 編集

Re: 昔の公民の授業でのことです。

> 当時の風潮でしたが社会主義について結構親和的な授業でしてこんなことを聞いたことがあります。サンシモンは貴族でありオーエンはアメリカでユートピア的な協同組合村を作ったが失敗した、と言われて、それに対してフリードリッヒ・エンゲルスは企業家であり現実をよく知っていたから科学的社会主義というものに到達したのだと。
>
> マルクスの著書についての解説と、エンゲルスは企業家であった、ということに対してエンゲルスの向上で働いていた労働者は幸福だったのだろうかとか銭があったんだったら何故にマルクスはあんなに生活の苦労をしたんだろうとか考え込んだものです。
>

本当にマルクス主義が「科学的」だと信じていたのですね。
ですからソビエトの社会主義が将来は米国を超えると・・・岩波の「思想」とか「世界」の読者は思い込んでいた。そして連中は闘争とか競争を好むのです。弱肉強食の初期資本主義や新自由主義と同じなのです。

協同組合の原理は相互扶助でありますので組合員は相互扶助でありう、
組合企業も経営者と従業員も相互扶助なんです。
連中にとっては甘い空想に見えるのでしょう。


  1. 2014-06-18 00:42
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  3. 矢野友遊 #-
  4. 編集

Re: 昔の公民の授業でのことです。

> オーエンとは見てる世界が違ったんですね。当時の教師は協同組合なんてものの説明はしてくれませんでしたし、労働組合については詳細に解説してくれましたが農協あたりも通り一遍の説明でした。

彼らが協同組合を徹底して無視したのは、その存在が邪魔だつたのでしょう。
競争原理の新自由主義にとっては相互扶助は許せないということです。

> でもオーエンのような人々が働いて工場法の制定や実際の労働者の生活向上に役立ったのでしょう。欧州日はマルクス主義と違う社会主義があるのだとは知っていましたし、フェビアン協会などというものも歴史で勉強しましたが正直ここまで大きいとは知りませんでした。学生時代、ドイの会社法で従業員代表を監査役会に入れるなどという労働者の経営参加の方向は明白にあることをしりましたが、この辺りにも影響はあったんだろうと思います。

実はマルクス主義と新自由主語は同じもので、彼らは2つとも正統ではなく異端だと思います。
  1. 2014-06-18 00:49
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  3. 矢野友遊 #-
  4. 編集

Re: 昔の公民の授業でのことです。

> とか何とかいいながら今年に4月から働いてる会社が事業協同組合の傘下で仕事を受けて組合名義で仕事をやることになりました。まあ実態は普通の場合とそんなに違いませんが協力会社との関係が落ち着いているのでまあ、楽といえば楽でしょうか。
>
> ただ左巻きの連中には協同組合というものが、戦前国策協力ということで色々あったことを問題にする輩がいるようです。どうにも困ったものです。社会大衆党などは陸軍のシンパだったのだが…
>
> あと何も知らない人々は組合というと、労働組合と農協あと生協くらいしか知りませんのでどうも左巻きの集団か、やたら保守的な団体といった観念があるような気がしてなりません。

私が最初に協同組合と係った頃、総会の場には必ず日の丸が掲げられ、国歌を斉唱して式がスタートします。
登壇者は必ず国旗に礼をしてから上がり、降りる時も礼をする。
そして協同組合の歌というのがあって「国の礎、中小企業」と歌うのです。
仕事を通じて国の恩、社会の恩に応えようというもので、労働組合とは全く異なります。
組合=左翼と思いこんでいる人は認識を改めるべきです。
以前、中央会の古い人に聞いたのですが、戦後、事業協同組合を再興したのは鮎川義助で、銀座の協同組合会館にはいつも彼の姿があったとのこと。
  1. 2014-06-18 01:03
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  3. 矢野友遊 #-
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