2012-11-03 12:22

10.31 衆議院本会議代表質問 安倍晋三自民党総裁

 

 

「政治主導」の看板のもとに、裁量権を取りあげられた役人が責任を伴う判断を行わず、そして政治家も責任をとらない結果、政府は無責任体制に陥り、国家運営の著しい停滞を招きました。

 


国民との信頼関係のうえにある国家運営。

国民との信頼関係が最大の武器となる外交力。

日本の経済力が日本の外交力を後押しし、そして、その外交力が経済力を後押しする。
その結果、日本国民一人一人が力を取り戻す。

 

 

私は、10月3日、自由民主党総裁就任後直ちに福島県を訪問しました。
そこで耳にしたことは、前面に出てこようとしない政府への憤りであり、縦割りのまま現場の声に応えられていない復興庁への不信であり、責任を被災地の市町村に押し付ける民主党の無責任な姿勢に対する失望でした。


福島第一原発を訪れた際には、双葉郡の方々から、政府の収束宣言にも関わらず自らの生活は一向に行く先が見えないという、痛切なお気持ちを承りました。

 

私は、われわれが安全神話の中に立って、原子力政策を推進してきた責任を痛感するとともに、政治が強い指導力を発揮し、断固たる覚悟と責任を持って、地域の皆様方の希望を取り戻さなければならない。

 

それがわれわれの使命であるとの決意を新たにいたしました。

野田総理、被災者の皆様は、百万遍の美辞麗句より、ふるさとでの生活を取り戻すという結果を求めているのです。
今もまだ、32万人の方々が避難生活を強いられています。

新生活へと踏み出すための集団移転は、いまだ5割以上が着工すらできていません。
農地も漁港もいまだ3割程度しか復旧していません。
新たな生活への見通しが立たないまま、被災地の皆さんは二度目の冬を迎えます。

総理、あなたは1月にこの場で「復興を力強く進めていく道具立てが揃いました」と語りました。しかし、どの道具もあなたは使いこなせていません。
予算があっても現場では人手が足りず、使い切れない。復興庁があっても「査定庁」などと呼ばれ、「自治体が案をつくり、国の復興庁は査定する」というお役所的な丸投げの発想が蔓延しています。

 

われわれならばまず、復興庁の役人の意識を根本的に改めます。
そして受け身ではなく、国の職員達が自ら被災地に入り込み、被災地の皆さんと一緒になって復興プランを練り、着実に実行していきます。

 

復興庁が発足してからほぼ9ヶ月。総理のリーダーシップで何が変わったのでしょうか。

自民党が政権を回復した暁には、現場主義で現場に入り込み、被災者の皆さんと共に真の復興を「実行」する決意であることを宣言します。

 

当時米国の知日派の元政府高官は「この人物は日米同盟の意味が分かっていない。私達にとって驚くべき発言だ」と私に述べました。
日米同盟とは、日本が侵略されれば日本のために米国の若い兵士達が命を懸けるということであります。彼は「そのことを理解していない人物がリーダーを務める国のために命を賭けねばならない兵士はどう思うでしょうか」
とも述べ、「中国の指導者は日米同盟の重要性を理解していない人物が総理になったことを驚きと歓迎をもって迎えたのではないか」とまで指摘しました。

尖閣諸島の漁船衝突事件における政権の対応は目を覆うばかりでありました。
おおよそ「国家安全保障」の考えが理解されていない。
外交無策の足元を見透かされる中で、韓国李明博大統領やロシアのメドベージェフ大統領のわが国領土への不法上陸を許しました。
これ以上、日本が諸外国から軽視され、国益を損なうことを見過ごす時間的余裕は日本国民には残されていないのです。

日本外交の再建のためには、まずは日米同盟を再構築し、その揺るぎない信頼関係を内外に示すことが第一であります。そのため、集団的自衛権の行使を認めるべく、解釈を変更する必要があります。
その上に立って、わが党は国家安全保障基本法案を策定し、党議決定いたしました。
公海上において日本のシーレーンを守るため、米海軍の艦船と海上自衛艦が航行している際、米艦船が攻撃を受けてそれを自衛艦が救助しなくとも日米同盟は傷付かないとでも野田総理はお考えでしょうか。
助けなければその瞬間に日米同盟は危機的な状況になる可能性があります。
集団的自衛権の行使を可能とすることによって、日米同盟はより対等となり強化されます。

結果として、東アジア地域は安定した地域となります。
日米間の信頼を回復し、同盟を強化した上において、われわれ自民党は、インド豪州ASEAN諸国との安全保障・経済・エネルギー各分野の関係をより緊密化し、さらに、中国韓国との関係改善を図ってまいります。

同時に、わが国の美しい領土・領海は断固としてわれわれが守るとの決意を国民に、世界に示さなければなりません。
わが党が政権に就けば、海上保安庁、そして防衛力をより充実・強化させてまいります。

なお、TPP交渉においても、外交力も戦略もなく、対等な交渉力を欠いた現政権では、取るべきものも取れず、守るべきものも守れません。

わが党では既に、「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、交渉参加に反対することを決定しております。

強い外交力は強い経済力の裏打ちを要します。
中国をはじめとする昨今のわが国領土に対する挑発行為の頻発は、わが国経済の脆弱化の結果とも考えられます。
この3年間、民主党政権の経済政策には、確固たる針路も戦略も欠如していました。
株価は低迷を続け、歴史的水準で推移する円高状況はもはや企業の努力を越えており、それを放置する中で企業の海外移転を看過し続けました。
中小企業も苦しんでいます。また、原発ゼロと温室効果ガス1990年比▲25%といった実現不可能かつ整合性のとれない、夢だけを先行させたエネルギー政策を掲げ、安定的なエネルギー供給の確保に何ら具体策を示さずに
経済成長を唱えるという、大いなる矛盾を抱え続けてきました。
デフレ脱却に向けた明確な処方箋を示すこともできず、むしろデフレの加速を招き続けています。

昨日も日銀の政策決定会合において、更なる金融緩和の推進や政府・日銀の共同文書の発表等がなされましたが、市場にとってはほぼ想定の範囲内であり、強いメッセージを与えるには至っておりません。
額に汗し、精一杯仕事に励んだところで、経済成長なき国民生活のままでは、その努力の先にある未来を実感することはできません。

デフレは日本経済低迷の根源であり、われわれはあらゆる政策を総動員し、その脱却を果たしてまいります。
そのためにもまず、政府と日銀が政策協調をする中で大胆な金融緩和を行い、着実にデフレ脱却を図るべきと考えます。

また、円高を是正し、あらゆる手段を尽くして競争力ある日本の輸出企業を守っていかなければなりません。

強い社会保障制度とは、できもしない給付のばらまきを約束することではありません。自らの生活は自らによって支える自助・自立を基本とし、これをお互いが助け合う共助によって補完し、それでも対応できない者に対しては公助によって支えるという順序によって図られるべきです。


税や保険料を納める者の立場に立ち、この「自助・共助・公助」の基本理念を基礎として強い経済・社会をつくることこそ、強い社会保障制度の構築につながり、その給付は確かなものとなります。

 

年金制度については、保険料の納付に応じて年金が支給される現行制度を基本として、給付と負担のバランスの一層の確保を図る必要があります。


医療・介護については、給付の重点化・効率化や負担の公平化が避けられません。

生活保護については、額に汗する正直な働き者が報われるよう、不正受給への対策、給付水準の適正化が急務であり、直ちに取り組むべきです。


総理が所信で述べられた様に、沈む夕日のセンチメンタリズムに浸っている暇はありません。
今、求めるべきは、人々に活力をもたらす光輝く朝日です。

私達、自由民主党には成長戦略があります。地に足のついた未来を見据えたエネルギー政策があります。私達は働く人達の為に、日々の生活に不安を抱く人達の為に、子供達の為に、力強い経済を取り戻す事ができます。

 

日本が主権を回復して今年の4月28日で60年目を迎えました。
本来であれば60年前、7年間の占領時代に作られた仕組みを見直すべきでした。
しかしそれをしなかったが為に今、様々な問題が私達の前に立ち塞がっています。


国民の生命、財産と日本の誇りを守る為、今こそ憲法改正を含め、戦後体制の鎖を断ち切らなければなりません。
われわれの伝統と文化の上に、瑞々しい新しい日本を創ることができるのは、われわれ自由民主党です。

 

 

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