2016-05-14 12:02

消費税は蔵出税に戻せ 2012年5月の記事の再録

日本には、物品税と言う消費税があった。1937年に特別税として創設され、1940年に恒久法となった。

これは1989年の消費税導入に伴い廃止された。

 

この物品税の特徴は2つある。

1つは選択的な間接税であること。

以下のWIKIの記述で、ほぼ正しい。

 

間接税についての伝統的な考え方は、生活必需品に対しては課税を差し控え、贅沢品には担税力が認められるからこれを重く課税するというものである。

戦後の混乱期から高度経済成長を迎える日本においても、前述の考え方は一般的に肯定されていた。

具体的には、宝石、毛皮、電化製品、乗用車あるいはゴルフクラブといったものが物品税の対象とされていた。

日本の「物品別間接税」は世界に先駆けて導入され、現在欧米で導入されている間接税の物品別軽減税率は日本のこの間接税システムを真似したものである

 

物品税は低所得者でも購入せざるをえない生活必需品などが非課税になっており、かわりに高所得者が購入する贅沢品に課税されるという税制であるため、一億総中流社会の原動力になったシステムといえる。

 

消費税導入の時、「黒猫のタンゴ」は非課税か?

「およげ鯛焼き君」は非課税課と言った、馬鹿げた論争で消費者が騙され、区別するのは難しいということで、全商品に「広く浅く」掛けることになった。

 

レコードは全体が課税対象、でも童謡は非課税。

 

だから20%近くあった物品税が3%の消費税となり、

あるものは安くなったが、自動車については自動車税が残された。

 

消費税の導入が受け入れられた条件は「広く浅く」であり、3%なら納得。でも橋本内閣の5%は多かった。

これを10%、20%とするなら、もとの物品税に戻すべきである。

 

そして、もう一つ重要なのは徴集方法。

 

物品税は蔵出税なのである。

酒とかガソリンも蔵出税である(現状では酒、ガソリンは税金の上に消費税が掛かっているのだが・・・・)

 

消費税が蔵出税であるなら、我々のような流通事業者は税率を上げても影響は受けない。

 

メーカー出荷の段階で消費税が掛かるだけで、あとは流通に影響なく、そのまま流れる。

 

税を納めるのはメーカーとなる。

一次商社もプライベートブランドのメーカーである場合は納税義務が生じる。

 

消費者は値上で怒るだろうが、蔵出税の形式なら既存の流通業者は10%でも20%でも、どうぞ、ご勝手に・・・である。メーカーの値上とおなじであるからだ。

これなら、同じ条件で競争できる。

 

しかし、今の消費税は事業者に対する粗利税である。

この形態で10%、20%をやれば、中間流通は消え去る。

各流通段階で20%課税されれば、末端では商売は成り立たない。

その結果、メーカー直売、一次商社直売がメインとなるだろう。

消費税率向上で景気は悪くならないと言っている泉なんたらの場合は、お勤めが一次商社なので、それでもOK。この際勝負を付けてしまえと思っているのだろう。

それで消費者は特別の困らないと思うが、多くの失業者が発生する。

今、流通は製造業とほぼ同様の雇用を抱えている。

ここから発生する失業者は吸収する場所が無い。

(他で働けるなら、この業界には来ないよ)

そのため欧州のように失業率10%は最低でも覚悟しなければならない。

 

社内で効率化を推進するのは勝手だが、社会全体で推進すれば、大量の失業者が出るのである。

 

これを考えて最適に保つのが政治であるが、今の政治家には期待できない。


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2012年、IZA時代の記事であるが、悲しいことに当たってしまった。
中間流通の淘汰が発生して、そこから多くの失業者が出た。
失業しても、生きて行かなくてはならないのでパート、非正規社員として働いている。
パート、非正規社員も政府の労働力調査では勤労者ということになるので、失業率は上がってないけど、かつての社長、取締役、部長、課長も非正規雇用でなんとか生きている。
行方不明の社長はたいてい人手不足の零細企業で暗い顔して非正規として働いてますよ。
何と声を掛けて良いものか?と思いつつ無視してますけど。
相手も挨拶されても困るでしょう。

需要より供給が多い市場環境の中で、1円単位で値下競争が死に物狂いで発生している時代に、
1989年という景気の過熱期に導入した消費税の税率を上げればどうなるかは、販売現場に聞いて戴ければ直ぐに分かる話である。
しかし、政府は大学の先生や、金融系の経済分析家に聞くことがあっても現場に聞くことは無いのです。


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コメント

 消費税導入の時に、仲買業者は悪い消費者は高いものを売りつけられているとマスコミは毎日毎日煽っていました。その時にテレビを観ながら、仲買の人達の仕事がなくなったらどうするんだろうと考えていました。

 最近AI導入で効率化が進むと言われています。確かに、積み荷の仕分けや旅館の配膳の機械化などはとても有効だと思います。ただなんでも効率ではなく、皆で仕事を分かち合えたら良いのではないかと思います。

 物品税に戻すと、家や車などの高額商品に影響がでないか心配です。もし出来るなら消費税を無くすか3%に戻すと、色んなものが安く感じて買えるようになるかと思いますが難しいでしょうか?
  1. 2016-05-14 22:57
  2. URL
  3. 都民です。 #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

>  消費税導入の時に、仲買業者は悪い消費者は高いものを売りつけられているとマスコミは毎日毎日煽っていました。その時にテレビを観ながら、仲買の人達の仕事がなくなったらどうするんだろうと考えていました。
>
>  最近AI導入で効率化が進むと言われています。確かに、積み荷の仕分けや旅館の配膳の機械化などはとても有効だと思います。ただなんでも効率ではなく、皆で仕事を分かち合えたら良いのではないかと思います。


仲買業者??というのは卸売でしょうか?
問屋無用論というのが流行したことがありますが、
これは日米の統計の取り方の違い考慮せずというより馬鹿だからわからず、
単純比較した学者先生が流布したもので、未だに信じている人が多いです。
日本では全問屋の売上が全小売の売上げの数倍あるというのです。
普通は全問屋の全売上げよりやや多い程度であるはずなので、日本の多段階の流通が、商品価格を上げていると・・。
だから規制緩和が必要だと。これが真実ならわかりますが、大嘘なんです。
これは全問屋の売上に対する全小売の売上というのが問題なのです。
例えば野菜ですが、野菜の専門卸は確かにありますし、卸は専門なのです。
ところが、野菜全部が八百屋で売られてますかね?
スーパーで買うことが多いのではないでしょうか?
スーパーは野菜小売店ではありませんから、野菜だけの統計は出てきません。これは分母に入りません。
それから、外食チエーンの料理で出てくる野菜。
これも、外食はサービス業なので、商業統計ではないのです。これも分母に入りません。

野菜専門卸はスーパーにも売り、外食レストランにも売っているのに、
野菜専門小売は八百屋だけになる。
そうすれば野菜専門卸の売上げは野菜専門小売の数倍になる。
複雑な流通ルートが日本の消費者価格を上昇させている。
規制緩和が必要だとなったのです。
野菜だけではなく、医薬品を含めてすべてがこういう嘘の計算から出て来たデマなのです。

こういう米国との統計上の違いを是正すると日本の流通は米国より簡素化されて効率的という結論になります。
国土が狭く、人口密度が高いので当たりまえです。

しかし、業界の声は無視されました。
業界の声をマスコミを使い圧殺するのが、この時代から続いていたのです。



>
>  物品税に戻すと、家や車などの高額商品に影響がでないか心配です。もし出来るなら消費税を無くすか3%に戻すと、色んなものが安く感じて買えるようになるかと思いますが難しいでしょうか?



  1. 2016-05-15 08:38
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

>  物品税に戻すと、家や車などの高額商品に影響がでないか心配です。もし出来るなら消費税を無くすか3%に戻すと、色んなものが安く感じて買えるようになるかと思いますが難しいでしょうか?

この物品税に戻した状態が、欧州の消費税と同じとなります。
日本は1989年の消費税導入までは、物品税が20%近かったのですから。

欧州が20%、日本は5%で良いのかという議論する人は、1989年以前に戻すことを主張すべきです。
  1. 2016-05-15 08:50
  2. URL
  3. 友遊 #-
  4. 編集

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